・異物が添付・混入された切手

2025年1月12日 (日)

インドの変形小型シート2点

Waterin

 本年最初の更新となります。よろしくお願いいたします。

 2024年にインドが発行した変形小型シートを2点ご紹介します。
 1つ目は、1月に発行された「ヒンドゥー教寺院群」の小型シートで、全体が十字型の変形シートです。
 単なる変形シートだけではなく、「郵趣7月号」ではビャクダンの香り付き切手と書かれています。さらに「スタンプマガジン11月号」では、「寺院の土とサリュ川の水を含んだインキを使用」とあります。
 色々調べて見ると、紙製のフォルダに"Stamps in this sheet printed with water and soil from Ram Janmabhoomi.The Stamps have the fragrance of Sandalwood signifying the fragrance of divinity."と印刷されていることが判りました。そのため、「ラーマ生誕地大寺院(ラーマ・ジャナムブーミー)の水と土」という方が正確かと思われます。
 実物のシートはビャクダンの強い香りは感じますが、表面を目を凝らして見ても土らしきものは感じられませんでした。

 もう1点は7月に発行された蓄音機型の変形小型シートです。変形小型シートは数が多くなりすぎるので最近は購入を控えていましたが、この小型シートは非常にユニークな形だったのでコレクションに入れることにしました。
Phonoin
 

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2024年11月30日 (土)

ポルトガルの松破片混入切手

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 7月に発売された、ポルトガルの松(松かさ)破片混入切手をご紹介します。「郵趣12月号」で紹介されているものです。
 これは、「王の松林」と題した切手セットの内の小型シートで、ディニス1世国王が農地への砂の飛来を防ぐための防風林として植林させた松林を描いています。
 最大の特徴は、左上の松の幹部分に松(pine)の破片が混入されている点です。拡大した画像は次の通りですが、肉眼でもはっきりとわかるほど大き目の破片が多めに混入されています。また、画像では判りにくいですが、小型シートの中の切手は、目打と型抜きを併用した変形切手です。
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 一緒に、フォルダーに貼られた初日印付きのシートも入手しましたのでご紹介します。ただし、スキャナーのサイズの関係で、3面あるうちの2面だけです。
 その中の説明文には、”This is the first time in the world that the thermographic technique has used pine mixed with the printing ink.”と書かれています。また、ポルトガル郵政の報道リリース文には、"Pela primeira vez no mundo, esta técnica termográfica recorreu à incorporação de pinhas na composição da tinta de impressão."との記述も見られます。ポルトガル語の"pinhas"は「松かさ(松ぼっくり)」という意味ですので、どうやら、現地で拾い集めた松かさを粉砕して混入したもののようです。
 ただし、松の破片を混入した切手としては2015年のニュージーランドの例がありますので、世界初ではありません。
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 なお、同じく「郵趣12月号」P50で紹介されているスイスの竹繊維製切手も1か月以上前に注文しているのですが、まだ届きません。
 届き次第ご紹介します。

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2024年10月 5日 (土)

ヨーロッパからの実逓便(スイス(2)・フランス編)

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最終日(9/18)ですが、昨日訪問したサルガンスの郵便局をまた訪問します。
前日は曇りでしたが、この日は晴れて、郵便局前の通りからの景色も楽しめました。

昨日と同じ窓口の女性にお願いしたのが、下の2種類のカバーです。
1通目は2022年に発行されたオーストリア・リヒテンシュタイン・スイスの3か国同居型小型シートです。
実は、9/16にインスブルック局(オーストリア)、9/17にファドゥーツ局(リヒテンシュタイン)で消印を押してもらっていました。最後のスイス切手(右端)は当初チューリッヒの郵便局で押印して差し出そうと考えていましたが、より確実に奇麗な押印をしてくれそうなサルガンスの郵便局にお願いすることに予定変更しました。
2通目は昨日も差し出した、面ファスナー添付切手です。手元に余っていたので、急遽追加で差出しました。
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サルガンスから、チューリッヒへ約1時間の移動です。ここではリンツ社が運営するチョコレート博物館を見学します。巨大なチョコレート・フォンデュ(本物のチョコが流れています)が出迎えてくれます。併設されたカフェで食べたパン・オ・ショコラとホットチョコレートのセットは絶品でした。
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チューリッヒから最後の訪問地・バーゼルへも約1時間の移動です。ここではピカソ等の絵で有名な美術館2箇所を訪問しました。

帰りの便はバーゼル空港発のトルコ航空です。
バーゼル空港でチェックイン後、フランスへ移動します(??)。というのもバーゼル空港のターミナルはスイスとフランスの国境上にあるので、少し歩けばフランスになるのです。ターミナルの通路にも「ここからフランス」という案内が出ていました。
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フランス側の案内所でポストの場所を尋ねると、建物の外だと言われました。そこにハート型切手を貼付したカバーを投函します。
今回の旅行で、ポスト投函が成功したのはここだけでした。
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これで4泊でヨーロッパ5か国を巡る忙しい旅行は終わりです。
最後に先にほぼ全滅したというオーストリア・インスブルックからのポスト投函カバーの内、かろうじて月日が読める2通をご紹介します。もう少し消印が濃ければ良い使用例になったのですが、残念です。
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2024年10月 4日 (金)

ヨーロッパからの実逓便(スイス(1)編)

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3日目に宿泊したスイス・サルガンスのホテルは"Hotel Post"という名でした。
ホテルのマークは郵便馬車でしたので、昔は郵便局も併設されていたのかも知れません。
現在は、ホテルの2件ぐらい隣に郵便局があります。
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郵便局の窓口で20通ぐらいの郵便を差し出しました。日本までの郵便料金を尋ねると「20gまでで2.5スイス・フラン(約420円)」とのこと。予想より高く結構切手を加貼しなければいけません。持参した切手だけでは足りず、窓口で追加購入して差し出しました。
ただ、窓口の女性は1通ずつ全部重さを測るほど几帳面な方で、消印も綺麗に押してくれました。この郵便局は大成功です。

2023年発行のビニールコーティングされたダック型切手の実逓カバーです。ビニールが反ってしまい、実用には向かない切手です。
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2023年発行の面ファスナー添付切手と、2024年発行の示温インク切手の実逓カバーです。
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裏面です。面ファスナー添付切手は、マキシマムカード用のハガキを、示温インク切手は宿泊したHotel Postの部屋に在ったハガキを使いました。
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2021年キャンバス生地切手、2022年葉緑素入り切手、2023年コンクリート粉添付切手の実逓カバーです。
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2023年のレーザー加工切手、2024年の穴あき切手の実逓カバーです。
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2024年10月 2日 (水)

ヨーロッパからの実逓便(リヒテンシュタイン編)

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ヨーロッパ旅行の3日目はスイス・サルガンスに泊まり、翌朝は駅前からバスで約30分のリヒテンシュタインの首都ファドゥーツへ向かいます。
上の画像は、ファドゥーツのメインストリートの東端です。ストリートの中心付近に市役所の建物と郵便局があります。
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郵便局の窓口で、準備してきた変わり種切手貼り封筒を差し出します。
まずは、刺繍切手を2種類。王冠の刺繍切手は5年前の発行ですが、やはり豪華で見栄えがします。またリヒテンシュタインの消印の日付部分中央の少し上に小さな王冠が描かれていますので、それともマッチします。白い刺繍切手は、2024年に発行されたばかりの切手です。
消印が読めるようにこの辺に押してくれと片言の英語で頼むと、こちらの意図を察知していただき、申し分のない押印をしてくれました。さらにPRIORITY郵便のラベルも貼ってくれました。このラベルはなぜかセルフ糊ではなく裏糊式で手間がかかるのです。
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2022年発行(2023年用)のレーザー加工の年賀切手は、現地で購入した絵葉書に貼付しました。不足額は20サンチームだけだったのですが、少額切手が無かったため1.2スイス・フランの切手を加貼しました。
手元に残っていた、ファドゥーツ城のレーザー加工切手(2023年発行)のカバーも作成しました。これと同じデザインで緑色のものが2024年にも発行されていますが、手元の在庫が無く現地でも売っていなかったので、これ1通のみの作成です。
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メインストリートから見上げると山の中腹に本物のファドゥーツ城が見えます。
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一番大きな土産物の奥には、切手コーナーがありました。相場よりはかなり高めです。
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ショーケースの中に、1,250セット限定だったルビー添付切手(変わり種切手図鑑P73参照)があってビックリ。
売価は500スイス・フランで結構リーゾナブルで迷いましたが、箱のふたを開けた状態で展示してあるので切手の状態に不安があり、購入は諦めました。後から思ったのですが、購入して実逓カバーとして送れば良かったかもしれません。
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2024年9月29日 (日)

ヨーロッパからの実逓便(ドイツ・オーストリア編)

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1日目の午後にフランクフルトからミュンヘンに移動して、2日目はフッセン(Fussen)郊外のノイシュバンシュタイン城を見学しました。上の画像は城近くの展望所からの写真です。
ドイツのハイジ切手とセットだった「長靴下のピッピ」の切手が余っていたので、土産物店で絵はがきを買って、城へ行く道沿いのポストから投函したのが次の画像です。消印には地名ではなくBriefzentrum(郵便センター)と書かれています。
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 3日目はミュンヘンからオーストリア・インスブルック経由でスイスに移動しました。途中のインスブルックはチロル地方の中心都市で、かのスワロフスキーの本社とスワロフスキー美術館があります。
 実はドイツ・オーストリア国境付近が数日前から大雨で、予約していた途中列車が運休になってしまいました。急遽、高速バスの予約を取って移動はできましたが、インスブルックの滞在時間は1時間減って5時間だけでした。
 まずはスワロフスキー美術館へ。ここの入口は森の精をイメージした大きな顔で、、2004年発行の最初のクリスタル・ガラス添付切手の背景にも描かれています(次の画像)。
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 中にはクリスタル・ガラスで構成された様々な展示がありますが、中でも印象的だったのが、あの草間彌生さんが手がけたシャンデリアと鏡を組み合わせた展示です(次の画像)。CHANDELIER OF GRIEFというタイトルがついていました。これを見ただけでも訪問した価値がありました。
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 インスブルック駅に戻って、駅前の郵便局で郵便を差し出します。「ここに消印を押してくれ」と片言の英語で頼んで、何とか局名と年号が読めるカバーを作ることが出来ました。2019年発行のクリスタル・ガラス添付切手と2016年発行のチロル地方の民族衣装を模した刺繍切手で、どちらも数年前の発行ですが、インスブルックにちなんだ切手です。
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 郵便局窓口では5月に発売されたトランプ切手(「郵趣」9月号P49・50参照、当ブログでも近日中にご紹介します。)が販売されていました。急遽2セット購入して差し出したのが次の画像です。「日付が読めるように消印を押してくれ」と頼んだのですが、局員さんは「これは段差があるから無理だ」といって無造作に押印されてしましました。でも一応24年ということは判りますので一応コレクションに入れることが出来ると思います。
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 その他、街中のポストに数通の郵便を投函しましたが、消印の読めるものはなく全滅でした。残念です。

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2024年8月 9日 (金)

限定333セットの純金添付暗号切手

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 以前、このブログでもご紹介した超高額(額面500ユーロ)の純金添付暗号切手ですが、その後も発行が続き、現時点で本家オーストリアで5種、オランダで2種、ルクセンブルクで1種の発行がなされています。
 特に2023年10月に発行されたものは、オーストリア、オランダ、ルクセンブルクの3か国の共同発行という面でも話題になりました。これらのうち、オーストリアとオランダは初回と同じ999セットの発行ですが、ルクセンブルクのものだけは333セットと3分の1の発売数でした。そのことを後から知って切手商のサイトやebayで探しましたが、なかなか見つかりませんでした。ようやくスイスのローカルなオークションサイトに出品されているのを見つけ、先日手に入れることができました。
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 裏面をよく見ると、右側の白い剥離紙の下にNFTタグが透けて見えます。NFTタグ添付切手でもあることは、現物を入手して初めて気づきました。
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 NFC対応アプリを使ってみると、ライオンの動画が現れました。

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 なお、この切手は紙製の黒いケースに入って販売されました。

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2024年7月13日 (土)

「変わり種切手大図鑑」を出版します

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 昨年から執筆していた変わり種切手の本が予定通り完成しました。
 「変わり種切手大図鑑」というタイトルで、変わり種切手を6つのカテゴリーに分類してご紹介しています。
 オールカラー120ページで定価は税込1,650円とリーゾナブルです。
 一般向けの本で、変わり種切手専門収集家の方には少し物足りないかも知れませんが、コラム等でマニアックなアイテムもご紹介しています。
 スタマガネットのサイトで詳しく紹介されていますので、こちらもご覧ください。
 https://www.yushu.co.jp/shop/g/g8067/?ismodesmartphone=on

 この本の出版を記念して、私製のフレーム切手を2種類作成しました。
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 1つ目は「鮭皮添付切手」で私の苗字のARAMAKIと新巻鮭を掛けた語呂合わせとなっています。
 もう一つは「LED添付切手」でスマホのNFC対応アプリ等を使って点滅させることが出来ます。
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 鮭皮については、数年前にヤフオクで「鮭のなめし皮製の財布(中古)」というのを見つけて購入していたのを解体しました。

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 さらに、出版記念のフォルムカードも特注しました。ブータンのレコード切手&立体印刷切手、トンガのアルミ箔製島型切手、シエラレオネのセルフ糊切手、オーストリアの刺繍切手の実逓カバー計4通を重ねた、変則多角形の変形葉書です。
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 本の発売日は7月20日ですが、私の手元には出版社からもう現物が届きました。
 本(サイン入)に、私製フレーム切手(ペア)とフォルムカード1枚をおまけに付けたセットをshopで販売しますので、ご興味のある方はどうぞ。

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2024年5月13日 (月)

シエラレオネの絹製+ガラス玉添付切手

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 2023年にシエラレオネから発行された、絹製+ガラス玉添付切手をご紹介します。
 ガンジーを描いた切手4枚を収めた小型シートで、全体は絹(またはレーヨン)で出来ています。
 シート地中央に大きく描かれたガンジーの額の部分に、赤いガラス玉(ラインストーン)が添付されています。
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2024年3月21日 (木)

香港の年賀切手(透かし彫り、金板添付)

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 こちらも毎年恒例の香港の年賀切手です。これまでの絹製切手は12年続いて干支が一周したため、今年からは透かし彫り風の穴あき切手に変わりました。ちょうどリヒテンシュタインの透かし彫り切手の年賀切手のシリーズが終了したのと入れ替わりのような感じです。

 もう一つの金板(22金メッキ金細工プレート)添付の切手は例年通り発行されました。ただこちらも今年が12年目になるので、来年からは新しい変わり種切手のシリーズに変わることが予想されます。
Newyeargold

(shopには3/24(日)に掲載予定です。)

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