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2025年11月

2025年11月14日 (金)

制服生地を再利用した切手(スイス)

Clothswisheet
 スイスから、この11月に発行されたばかりの布製切手が到着しました。
 冒頭の画像の通り黄色いシャツ型の変形小型シートですが、これは今年新制服に切り替えたスイス郵政の古い制服を再利用(upcycking)したものだそうです。古い制服を再利用した切手は2022年にオーストリアからも発行されていますが、今回のスイスは生地の布そのものを使っている点が違います。
 スキャン画像ではシート地と切手の境界が判りにくいですが、布切りバサミの切り口で良く見られるジグザグになっています。また切手本体には、国名・額面・郵政の表示(3か国語)・発行年しか印刷されていないため、単片では制服の生地を再利用したことは判りません。これらの点は、公式FDCを見た方が判りやすいです。
Clothswifdc
 なお、制服の素材については色々調べましたが不明です。通常のシャツと同じような手触りですので、綿とポリエステルの混合なのかもしれません。

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2025年11月13日 (木)

元・世界最大の切手への加刷(ルーマニア)

Exporom2025
Exporom1970
 10月に惜しまれつつ閉幕した関西万博ですが、参加国の一つであるルーマニアから、9月に驚きの切手が発行されました。
 1970年の万博の際に発行された当時の世界最大の切手(2番目の画像)に加刷された小型シートです。前回の万博から55周年経っているのにちなみ、加刷後の額面は55Lになっています。また、加刷以外にも切手部分の印面に1か所星型の穴があけられています。
Exporom2025star
 1970年のものは額面が目打が施された五重塔図案の部分の外のシート地に印刷されておりシート全体が1枚の超大型切手とされていました。しかし、今回の加刷ではシート地の古い額面は抹消され、改めて目打が施されたエリアの中に新しい額面が印刷されました。そのため今回は五重塔の描かれた部分だけが切手である小型シートになりました。
 同時発売の公式FDCは、その切手部分だけを貼付しています。
Exporom2025fdc
 ちなみに、FDCの封筒のカシェとして描かれた関西万博のルーマニア館の現地写真を参考までに紹介します。
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 なお、ルーマニア郵政のHPの説明を見ると、今回の加刷シートの発行数は限定2180シートで、内公式FDCは216通の発売だそうです。

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2025年11月11日 (火)

トンガにも足を延ばしました

1500
先日、ニュージーランドへ旅行した旨ご報告しましたが、実はその間の10/16-17の1泊2日でトンガにも足を延ばしました。
トンガに行くにはニュージーランドかフィジーを経由するしかないため、この機会を逃したら一生トンガに行けないなと思ったのです。

16日早朝の便に乗り、約3時間半のフライトでトンガに到着しました。あいにく厚い雲がかかっていましたが、着陸寸前にトンガタブ島中央部の入江の一部が見えました。
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1964年発行の島型のコイン型切手がトンガタプ島を描いています。この切手は大好きなので島の形は頭にこびり付いています。入江が見えたときは、「あ!あの島の中央部分だ」と感激しました。
Tongaisland
ホテルが手配してくれた送迎車で街中のホテルに到着します。ホテルの内部は南国情緒豊かです。天井に貼られているのはタパという木の繊維で作られた布です。
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13:00に島内半日ツアーを予約しているので、1時間ちょっとしかありません。何はさておき徒歩10分ぐらいの郵便局に行きます。
ビルの中央の通路に"POST OFFICE Main Entrance"と書かれていますが、判りにくいです。
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通路の奥の郵便局です。右手の柱に掛かっているのが、この島唯一のポストです。
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壁にコレクター向けの切手が展示されていました。ニウアフォオウ島の切手もあります。なぜか少し年代の古い切手ばかりです。
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1999年発行のミレニアム切手のT$1(約80円)の額面のものがまだ売られていました。
私が作業をしている間に来店した観光客らしき一団が購入・使用したようです。
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2001年発行のフルーツ型セルフ糊切手も、低額のココナツ型のみ在庫がありました。
郵便料金が値上がりしているので、低額切手の用途がなくて売れ残っているようです。一番低額(10s)のバナナ型切手は売り切れていましたが、観光客がお土産代わりに買っていったのでしょう。
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日本までの郵便料金は何とT$7.15(約570円)もしました。またポストカードも売っていましたが、パソコンで印刷したようなものが1枚T$5(約400円)もしました。そのため、限られた方にしかポストカードを送れず、申し訳ありません。
2020年発行のプラスティック製切手(長方形の切手)2021年発行のフルーツ型切手を使いましたが、郵便局の方は「初めて見た」というようなことを言っていました。
貼付作業中、前述の観光客らしき一団が興味深そうに覗いてきましたので、余った低額切手をプレゼントしました。
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12:45に郵便局での作業を終えたので、同じ建物内の"Coffee Post"で軽食とカフェラテを注文し、大急ぎで食べてホテルに戻ります。
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切手とは直接関係ありませんが、ツアーで撮影した写真を数枚ご紹介します。
バナナやヤシの木は道端のいたるところで見かけました。植えているというよりも自然に生えている感じのものも多いです。
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ツナミ・ロックという、大昔に津波で打ち上げられた(と考えられる)大岩です。
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近くに行くと巨大さがわかります。高さ10mぐらいあります。
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サンゴ礁の岸に波が打ち寄せる名所です。
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フルーツオオコウモリ(トンガオオコウモリ)が棲みついている大木です。昼間でも活動しています。
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10分ほど粘って、1枚だけ飛行するコウモリを撮影できました。
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トンガから発行されたコウモリ図案の切手です。実物とちょっと違う気がします。
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市街地に戻り、マーケットで降ろしてもらいました。民芸品やフルーツがたくさん売られていましたが、お客はほとんどいません。
ちなみにポストカードを売っている店はどこにも無く、高くても郵便局で買っておいて正解でした。
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翌朝の朝食で食べたトンガのバナナです。沖縄の島バナナのようにちょっとずん胴です。
本場(?)の味は・・・濃くて甘いです。
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翌朝は、8:20にホテルを出なければいけません。8:00頃、追加の封筒をポスト投函するために郵便局を再訪します。オープンは8:30ですが、出勤していた局員さんが私のことを憶えていてくれて早めに中に入れてくれました。
さらに消印も押させてくれました。呼び名は不明ですが「ガシャン」と押すタイプのスタンプです。急いでいたので日付が10/15になっていたことにはこの時は気づきませんでした。前日(10/16)発送したポストカードにも10/15の消印が押されていました。どうやら数日に1回しか日付を変えていないようです。おおらかな国です。
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渋滞を避けて早めにホテルを出たので、空港で2時間も空きました。
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待合室のカフェでトンガ製のキャッサバ(Manioke)チップとビールを注文します。キャッサバ・チップは厚さが不均等で食感は悪かったですが、これもトンガならではでしょう。トンガの味を満喫しました。
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約3週間待って、ようやく自分宛に発送した封筒とポストカードが届きました。
この数通を入手(作成)するのに、多大な労力とコストがかかっています。

2020年発行のプラスティック製切手です。

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2021年発行のフルーツ型切手です。
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2025年11月 7日 (金)

2例目の3Dプリント切手(オーストリア)

3daus2
 オーストリアから、10月に3Dプリンタで図案を印刷した切手が発行されました。3Dプリントの切手は2018年にオーストラリアから限定200セット発行されたことがありますので、これが2例目になります。
 しかし、今回は90万枚の大量発行で、しかも目打入りの紙の上に3Dプリンタが文字通り「印刷」している点が違います。細い針状の樹脂(液体フォトポリマー)でエーデルワイスの花を描いており、中央の最も盛り上がった部分は1mm以上あります。針状というと痛そうですが、柔らかい樹脂なので触っても痛くはなく、しなるような手触りです。発行年・国名・額面も3Dプリンタで印刷されています。
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 50面シートでの発行とのことで、さすがにフルシートは無理ですが、10枚ブロックの画像もご紹介します。
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 また、今回も知人の斡旋で、実逓カバーを入手しました。
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 さらに、今回も消印付(CTO)の切手を購入してみたところ、これが想像以上に素晴らしいものでした。
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 エーデルワイスの花の部分を拡大した画像を下に示しますが、消印も3Dプリントされているのが判りますでしょうか・・・。
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 角度を変えた写真を3枚ご紹介します。花の上に掛かっている部分の消印も針状に作られており、図案と消印を同時に3Dプリントした切手を別途製造したことが判ります。
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2025年11月 6日 (木)

「平和の鳩」刺繍切手(4)国連、アルメニア、キプロス

Doveun3
 「平和の鳩」刺繍切手の大元ともいえる国連3事務局(ニューヨーク、ジュネーブ、ウィーン)の発行分がようやく届きました。
 発行直後に注文したのに、なぜか1か月半もかかっています。

 アルメニアも届いております。
Dovearm

 残るキプロスは、郵政のサイトでは売り出されず、色々切手商を探してようやく複数入手できました。ネットオークションでもかなりの高値になっています。
 ※キプロスの切手ですが、「品切れ」だった切手商の再入荷分が追加で届きました。(2025.11.13)
Dovecyp

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2025年11月 5日 (水)

ニュージーランドからの実逓便(番外編)

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 ニュージーランドからは、DX MAILという民間郵便会社の料金証票の実逓便も3通作成することができました。実際にはNZ郵政を通じて配達されており、「Delivered by New Zealand Post Permit No.242639」というスタンプが押されており、PermitPostという大口の別納郵便制度を使っているようです。
https://www.nzpost.co.nz/.../shippi.../bulk-mail/permit-post

 オークランドの土産物店でポストカードを購入した際、「エアメール用のラベルは必要か?」と店員さんに聞かれました。見せられたのが2枚目の画像の様な5枚つづりのラベルで、なぜか1枚NZ$3(約270円)、5枚つづりでNZ$15もします。
Dxmail2
 その時は「高いのでいらない」と断ったのですが、その後、街中に青い民間郵便用のポストがあるのを見つけてピンと来ました。土産物屋に戻って「さっきのラベルをもう一度見せてくれ」といって、ニュージーランドらしい図案のラベル数枚と5枚つづりのシートを購入しました。夕飯を食べたシーフードレストランで宛名を書いて青い民間郵便用ポストに投函したのが最初の画像のポストカードです。
 投函した青いポストはNZ郵政のポストの近くにありました。
Dxmail4

 別の場所でもう一つ見つけました。こちらも約10メートル奥にNZ郵政のポストがあるのが判るでしょうか。
Dxmail5 

(前身のUniversal Mail社について)
 以前(2000年頃から2015年頃)、ニュージーランドにはUniversal Mailという国際郵便専用の民間郵便会社がありました。同社のビジネスモデルは、国際郵便物をまとめて郵便料金の安い発展途上国に転送し、そこから発送して差額を儲けるビジネスモデルだったと聞いています。
 当時のUniversal Mail社の香港経由・カナダ宛の実逓はがきを持っていますので、ご紹介します。
Universalmail1
 また、当時のUniversal Mail社の料金証票もご紹介します。上記のDX MAIL社と同じようなデザインがありました。ただし額面(NZ$1.5)が付けられています。
Universalmail2
 裏面のデザインです。料金表に加えて「青いポストに投函して」と書かれています。右側のものはDX MAIL社のものとそっくりです。
Universalmail3

 詳しい事情は知りませんが、私が利用したDX MAIL社は昔のUnivrsal Mail社から事業譲渡を受けたのだと思われます。ただし、DX MAIL社は、発展途上国経由ではなくNZ郵政の大口の別納郵便制度を使っているところが大きな違いです。この変更は、発展途上国の料金値上げ、為替相場の変動、配達の遅れ等を総合的に判断した結果だと思われます。
 実は、NZ郵政は今年の郵便料金変更で国際はがきの料金をNZ$3.3からNZ$2.9に値下げしています。NZ郵政よりも高い料金でNZ郵政の配達網を利用するDX MAIL社のビジネスモデルが今後長続きするとは思えません。数年後には廃止されているかもしれません。

(英国のUnivrsal Mail社)
 ニュージーランドのUnivrsal Mail社は無くなりましたが、イギリスでは同名の民間の国際郵便サービスが今も営業しています。こちらもニュージーランドと同様に土産物店で料金証票(すべて四角形らしいです)を売っているそうです。ただし専用ポストはなく、英国郵政の赤いポストに入れれば同社のオフィスに配達され、そこから発展途上国経由で送られるようです。そのため配達に時間がかかり「3か月経ってもまだ届かない」というネット掲示板の書き込みもありました。
https://thestampforum.boards.net/thread/10608/universal-mail-united-kingdom

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2025年11月 4日 (火)

ニュージーランドからの実逓便

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 10月15日から20日の日程で、ニュージーランド旅行に行ってきました。最大の目的は、生きたキウイ(鳥)を見ることです。
 皆さんご存じの通り、ニュージーランドは、まだ変形切手が珍しかった1988年にキウイ図案の円形切手を発行し、その後数次にわたって刷色・デザイン・額面を変更して発行が続いています。ちょうど9月に新しい図案の円形キウイ切手が発行されたこともあり、タイムリーな旅行となりました。
 もちろん、現地からはこの円形キウイ切手を中心に実逓便を送りました。ただ、残念なことにほとんどポスト投函だったため、消印の状態の良くないものも多かったです。何とか消印が読めるものを中心にご紹介します。
 最初と2番目の画像は、9月発行の円形キウイ切手の単片と小型シート切り取り使用例です。小型シートの方はシート地の暗い色が邪魔をして消印がさらに読みにくくなってしまいました。
Nzpost2 
 3番目の画像は、現地の土産物店で売っていたレンティキュラーはがきです。スキャン画像では不鮮明ですが、2羽のキウイが立体的に浮かび上がってきます。
Nzpost3

 その他にも、手元に残っていた、2015年発行のジャージ添付切手と、2017年発行の野菜図案の五角形切手(種の付いていない国際便用)の実逓送便を作成しました。
Nzpost4

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