スイスの変わり種切手(面ファスナー添付切手等)
スイスから9月に発行された変わり種切手が届きました。
画像の上半分の靴が描かれた小型シートですが、右下の白い正方形にご注目ください。いわゆる面ファスナー(マジックテープ:クラレ社の登録商標)が添付されているのです。知らなかったのですが、これはスイスで発明されたそうです。アルプス登山の際に野生ごぼうの実がくっつくのを見たメストラルという発明家が、それをヒントに開発して特許を取得したそうです。シートの右側に実を付けた野生ごぼうの姿が描かれています。
添付されたマジックテープに厚みがあるため、正方形の穴が開いた保護用の厚紙が付いています。また、このマジックテープは、上側が取り外せます(下の画像参照)。添付物の一部が着脱できる切手は世界初ではないでしょうか。
なお、英語では"hook-and-loop fastener"というそうですが、一般にはベルクロという登録商標名で呼ばれることが多いそうです。
公式FDCも同時に購入しましたので、ご紹介します。記念印の図案は面ファスナーをはがすところ、封筒左下のカシェは、野生ごぼうの実が
描かれています。
併せて、購入が遅れていた2種をご紹介します。どちらも「郵趣」誌8月号P51に紹介されています。
まずビニールコーティングの切手です。光にかざすとテカテカするかわいらしい切手です。
次はセメント粉添付切手(セメント仕上げ切手)です。セメントの質感を出すためにセメント粉(cement pigments)を混入させています。画像では判りにくいですが、表面はざらざらした感じでセメント(コンクリート)壁のようです。なお、スイス郵政の資料では混入物は"cement pigments"と表記されており直訳すると「セメント顔料」となります。しかし「セメント顔料」を検索してみると、セメントそのものではなくセメントに色を付けるための添加物を意味するそうなので、ここでは「セメント粉」と表現することにしました。
以下に、8面シートと切手部分の拡大画像を載せます。
拡大写真を見ると、小さな黒い粒が見えますが、これはセメント粉ではなく印刷されたものです(隣の切手も同じ場所に黒い粒があるります)。表面をよく見ると白い粉が付着していますので、たぶんこれがコンクリート粉なのでしょう。
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