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2012年8月

2012年8月29日 (水)

元祖広告入切手?

Kocher

 前回に引き続き、20世紀初頭のユニークな切手をご紹介します。

 画像上は、1909年にスイスで発行(?)された切手ですが、切手の印面の周囲に、"A.KOCHER & FILS"という出版社の広告が入れられています。
 広告入り切手は、1893年にニュージーランドから発行されていますが、この広告は裏面に入れられていました。表面に広告が入れられた切手は、1924年のイタリアのものが最初とされています。
 したがって、画像の切手(?)は、それよりも15年も早い、世界最初の表面広告入切手ということになります。

 ただし、これらは正式な切手ではありません。
 1907年にスイス郵政は、官製のハガキや切手付封筒に広告を印刷することを認可する法令を施行しました。ところが、その法令の条文に不備があり、それを悪用したKOCHER社が切手風のラベルを印刷して、郵便に使用してしまったのです。
 その後、郵政が不備に気が付いてこのようなラベルの製造は禁止されましたが。禁止までに16,000枚ものラベルが製造されてしまいました。出版社ということで、実際に使われたものも多かったようで、たまにオークションで実逓カバーが出品されています。(画像下)
 額面は、2c、5c、10cの3種類で、それぞれ紫・青・緑・赤の4色の合計12種類あります。

 形式的には法令違反ではありませんので、違法なものではありませんが、もともとはハガキや切手付封筒(これらは「ステショナリー」と総称されます。)への広告印刷を認める法令に基づいていますので、厳密には切手ではなくステショナリーの一種として考えるべきと思います。

 このように、ステショナリーの印刷の制度を悪用した切手風ラベルとしては、1974年にイギリスで作られたセルフ糊シール切手があります。

Kocherc


 

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2012年8月26日 (日)

世界最初のコイル切手

Nzcoil

 珍しいアイテムを入手しましたので、ご紹介します。
 画像(上)の切手ですが、"Dickie slot machine stamp"と呼ばれる、世界最初のコイル切手(自動販売機用のロール状の切手)です。ニュージーランドで1905年に製造されました。

 当時Wellingtonの郵便局員だったDickie氏が切手の自動販売機を考案しました。そこで販売するためにロール状に巻かれた切手が必要だったため、自己資金で無目打切手のシートを購入し、それを細長く切ってつなげてロール状の切手を作りました。また、機械が切手を1枚ずつ送り出すために、切手の両側に大きな2つの穴が開けられました。
 したがって、厳密には、ニュージーランド政府が製造・発行したのではなく、私製のコイル切手ということになります。このような私製コイル切手は、その後アメリカでも数多く作られています。

 この自動販売機は、1905年6月に実際に郵便局の外に置かれて稼働しました。。最初の2週間で3,901枚も販売したそうですので、結構な人気だったようです。
 詳しくは、こちらをご覧ください。
 http://www.cvphm.org/SVM.html
 http://www.nzedge.com/heroes/dickie.html

 リンズの記事によれば、これより前の1903年にオランダのハーグの郵便局でコイル切手の実験が行われましたが、こちらの実験は失敗に終わったそうです。また、他にも多くの発明家が切手の自動販売機を考案していたようですが、実用化に至ったのはこのニュージーランドの私製コイル切手が世界最初となります。

 なお、2005年には、ニュージーランドより、切手自動販売機100周年記念の「切手付封筒」が発行されました。(画像下・クリックすると拡大します)
 封筒の下部に、当時制作された、ロール状のコイル切手が描かれています。

Nzvending

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2012年8月16日 (木)

エリトリアの三角切手

Eritrea

 本日届いた、エリトリアの三角切手入りセットをご紹介します。

 エリトリアというのは、あまり耳にしない国名ですが、アフリカの東側の紅海に面した場所にあります。切手収集家には、ジブチの北隣といった方が判りやすいかもしれません。
 1993年の独立以来、国内情勢はかなり不安定のようで、国境なき記者団による「世界報道自由ランキング」でも最下位にランク付けされているほどです。

 切手の発行についても、一部で収集家狙いの濫発切手が出回っていますが、あまり情報が入らないのが実情です。画像の切手セットについては、2年ほど前にebayで実逓カバーが出品されているのを見て存在を知りました。残念ながら当該カバーは落札できませんでしたが、単片セットだけでも入手したいと思い探していたものです。
 発行年も判らないため、なかなか見つかりませんでしたが、先日、ラオスの切手商で売られているのを見つけ、無事手に入れることができました。

 ちなみに、発行年は2002年。「戦争犠牲者追悼の日」を記念して発行されたもので、収集家狙いの濫発切手とは少し趣が違います。スコットカタログにも収録されているそうです。発行されて10年後にやっと市場に出回ったようです。

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2012年8月 4日 (土)

ハイチ・北京五輪切手の初日カバー

Beijing

 ロンドン五輪の真っ只中ですが、先日、ひとつ前の北京五輪の変わり種切手のカバーを入手しましたので、ご紹介します。

 画像の上側は、ハイチ発行のレンティキュラー印刷(立体印刷)切手のカバーです。小型シートから切手部分を切り取って貼付しています。
 下側は、同じくハイチ発行の織物切手です。24枚シートを半分に切って貼付しています。

 どちらも、2007年10月15日付のHAITI PORT-AU-PRINCE局の記念印が押されています。一応「中国人民対外友好協会」の宛名が印刷してありますが、封筒に痛みがないので、実際に郵便で送られたものではなさそうです。
 非実逓の初日カバーとしてコレクションに入れておきます。

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