対角目打入り半裁切手
Guatemala 1935,1941,1951
切手の在庫が不足した場合に、在庫の切手を半分に切って、(通常は半分の額面の切手として)郵便に使用したものを、半裁切手(bisect stamp)と呼びます。こういった例は日本切手では見られませんでしたが、昔の外国の切手では時々見られます。
この半裁切手はハサミで切ることがほとんどなのですが、ごくまれに切手中央に目打が入れられている場合もあります。その一例が上の画像の3枚の切手で、左から1935年、1941年、1951年にグアテマラから発行されたものです。
このように対角線上に半裁用の目打が入れられたものは、"Diagonal perforated bisects"と呼ばれており、直訳すると「対角目打入り半裁切手」となります。このタイプの半裁切手は、切り離すと2枚の直角三角形になりますので、隠れた変形切手といえます。
これまでに7例しか発行されていませんので、完収を目指して探していましたが、結構揃えるのに苦労しました。最後に残ったのは、グアテマラの1941年発行の切手(上の画像の中央の人物切手)です。「これなら私も持っているよ。」と言われる方もいるかも知れません。実は、この切手は半裁切手の中でも比較的ありふれており、使用済の切手や封筒に貼られた状態のものは日本の切手商でもよく売られています。ところが、未使用で切り離されていない状態のものがなかなか見つからなかったのです。カタログ評価は安いのですが…。先日、オーストラリアの切手商で在庫を見つけて、やっと入手できました。
参考までに他の4つの画像も載せておきます。
Paraguay 1911
Portuguese India 1911
Lourenco Marques(モザンビークの一部)1915,1915
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