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2008年6月18日 (水)

犬ぞり郵便?

Zoo1 伝書鳩郵便に続いて、犬ぞり郵便?の切手を紹介します。

 画像(上)のカバーは、1975年3月にクリーブランド動物園で発行されたローカル郵便切手のカバーです。一応切手上に"LOCAL POST"と記載されていますが、動物園内に設置された専用のポストに三角形の専用切手を貼った郵便物を投函すると、動物園の関係者が最寄りの郵便局に届けて、そこからは正規の郵便ルートで配達されるというシステムだったそうで、実態は、動物園への寄附を集める手段として発行されたものです。
 と、ここまでは、三角切手の専門カタログの記載で知っていた事項です。

 先週、この切手のカバーを入手して、新情報が2つ判りました。
 第1は、この切手は、「セルフ糊シール」切手だったということです。正規の郵政庁が発行したシール式三角切手は、1994年のオーストラリアが最初ですから、それよりも19年も早いことになります。また、アメリカ最初のシール式切手は前年に発行されていますので、惜しくもアメリカでは2番目の発行になります。
 初期のセルフ糊シール切手としては貴重なアイテムです。

 第2は、このカバーは、「犬ぞり犬」によって運ばれたものだということです。これについては、カバーの右下のゴム印を見て下さい(画像下)。"Carried By Siberian Husky Sled Dogs"と書かれています(Sledは、犬ぞりの意味です)。
Zoo2_3
 アラスカならともかく、何でクリーブランドで犬ぞりなの?との疑問は、封筒の中に入っていた説明書で解けました。
 それによると、50年前の1925年に、アラスカ最北端のNomeという町でジフテリアが流行し、その治療用の血清を運ぶのに犬ぞり隊が活躍しました。その際の犬ぞりを引いたシベリアン・ハスキー犬は、一時期ちょっとしたヒーローになりましたが、その後、クリーブランド動物園に引き取られて余生を過ごしたそうです。このカバーは、血清輸送の50周年を記念したイベントの一環として、ジベリアン・ハスキー犬に荷物を運ばせた際の記念カバーらしいです。
 ただし、イベントでこのカバーを運んだのは、あくまでも「犬」であって、「犬ぞり」では無かったと思われます。それは、ゴム印の記述が"Dog Sled(犬ぞり)"ではなく、"Sled Dogs(犬ぞり用の犬)"とされていますし、3月のオハイオ州に十分な雪が積もっていたとは考えにくいからです。タイトルが「犬ぞり郵便?」と「?」付きなのは、そのような事情からです。正確には、「犬ぞり犬郵便」とでもすべきでしょうね。

 なお、このローカル郵便自体は、イベント時だけの一時的なものではなく、ある程度継続的なものだったようです。ゴム印には"Inaugural(創業)"とありますし、翌1976年には別の図案で3種の三角切手が発行されています。ただし、毎回犬で運んだとは考えにくいですから、2回目以降は人間によって運ばれたのでしょうね。


 

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